トヨタ ダイナ 機材運搬用トラック(電源車)

Toyota Dyna Power Supply Truck 002

普段、機材をハイエースで運んでいるのですが、重いものが多くハイエースに後付リフトを取り付けようか迷っていました。

出先で発電機も必要になることが多いことから、発電機を積めることを優先で考えていました。

ハイエースでも結構いっぱいになってしまうこともあり、中古車サイトでリフト付きの小型トラックも視野にいれて調べました。

その後、100万円台でテールゲートリフター(様々な呼び方あり)に加えて、発電機もついている小型トラックを発見!

年式は古いですが、走行距離はトラックとしては全然で、細部を手直しして使える範囲かと思い即決です。

 

2022/04/29

自動車を登録するためには車庫を定めないといけません。法律で定められています。

管轄の警察署に行き、車庫証明書を取っておきます。

大体1週間ほど必要になるので、事前に取っておくのが良いです。

その間に、任意保険の申込み等を含め、車屋や保険屋とやり取りします。

1ナンバーとなるため、ダイレクト型の保険も使用できません。申込み打ち合わせ必要です。

 

車屋が遠方(大阪)だったので、数万円の手数料で行政書士を間に挟んでもらいます。

そして、私が住んでいる場所のナンバープレートが付いている状態で引き渡ししてもらうことにしました。

車庫証明書などの各種書類を行政書士事務所に届けに行きます。

陸送費を削減するために大阪の車屋まで私が取りに行くという形に落ち着きました。

 

もちろん新車で購入すれば、自動車ディーラーが登録も含めて行ってくれると思いますが、トラックは実は高級車です。

例えばトヨタ自動車(日野と共同開発)を例にすると2tトラックの新車は500万円~が相場になります。

それに加えてテールゲートリフターを取り付けたり、発電機を取り付けたりすると1000万円コースです。

小型トラックのシェア的にはいすゞや日野が有名です。

しかし自家用車のディーラーと違って休日には営業していない場合が多いので、所有する場合には注意です。

今回はトヨタ自動車扱いのダイナを購入しました。

街の至る所にあるトヨタ自動車に持っていけば見てもらえるというのも良い点ではあります。

 

というわけで、飛行機で大阪まで車両を引き取りに来ました。

Toyota Dyna Power Supply Truck 001

 

朝に出発して、現地に昼に到着。そこから運転して帰ります。

引き渡し時の走行距離は 120125km 帰宅時には 120770km となりました。 645km の旅でした。

乗用車だと距離的にもう買い替えのイメージですが、トラックであれば数十万km走るので問題ないです。

燃費は計算すると高速で大体 7.5km/L 程度かと思われます。燃料タンクは最大で 80L ほど入るようです。

燃料タンク満タンで 500km~600km あたりが安全な走行距離目安でしょうか。

 

2022/04/30

Toyota Dyna Power Supply Truck 002

無事帰宅です。

 

名称 トヨタ ダイナ
型式 KK-XZU342
初年度登録 平成12年(2000年)10月
定員 3人
最大積載量 2000kg
車両重量 4100kg
車両総重量 6265kg
長さ 630cm
192cm
高さ 297cm
原動機 S05C ディーゼルエンジン
排気量 4613cc

 

一般的に7代目のトヨタ・ダイナとして知られているモデルで、日野とトヨタの共同開発車になりはじめたものです。

XZU300系や、U300系とも呼ばれています。

高さが 3m ほどあるので運転には気を使います。

また総重量も 6.3t ほどあるので、準中型免許以上が必須になります。準中型でギリギリ運転できる範囲ではあります。

 

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荷室の内寸は 330cm x 175 cm くらいのアルミ板張り木床箱。高さは 195cm 程度。一般的な2t車の箱です。

テールゲートリフター(マルチゲート)は 100cm x 160cm 程度まで載せられ、重量は 1000kg まで!

かなり重いものを載せられるのが嬉しいですね。

 

荷室の中にはコンセントが8ヶ所も設置されており、単相100Vの発電機に接続されています。

ケータリングの用途で使用されていたようです。

箱自体も断熱材入りの保冷コンテナだったのはそういうことでしょうか。

そのため、コーキングで防水シールがキッチリされているのですが、なんとなくカビ臭い・・・。

これは壁の中にカビが生えている可能性大です・・・。

 

2022/05/03

荷室の壁を作り直す前提で、カビが生えていると思われる壁を破壊します。

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ラッシングレールやスイッチ等を取り外して、左右の壁を剥がしていきます。

リベットで止められていたので、ドリルでリベットの頭を飛ばしておきます。

バール等を隙間に差し込んでいき、壁を剥がしていきます。

 

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一番奥の壁が問題です。剥がそうとバールを差し込もうにも箱の一番奥のため差し込むことができません。

かなり危険ですが、レバーブロックを角にかけて引っ張り、剥がしていきます。現場猫案件・・・。

アルミと樹脂の複合材に見えるので、ホールソーで穴を開けて引っ掛けるポイントを作っていきます。

しかし、張力に耐えられずに切れる場合もあり、本当に気をつけて作業を行いました。

 

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予想通りカビが生えていました・・・。

アルミのフレームの上に木材が貼られ、その上に複合材が止められている形です。

フレーム間には発泡スチロールが入っていて、断熱材となっています。

カビがひどいので、一度全部はずし、アルミのフレームだけにして壁を作り直します。

 

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断熱材をすべて剥がしたら、補修跡が!? FRPで補修されているので触らないでおきます。

壁・断熱材を外し、アルミのフレームだけになりました。

 

2022/05/05

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箱の後ろの部分、リベットが外れかかっていたので、リベット打ち直し。

ステンレスっぽいので、ステンレスのリベットを使用。

リベット中に水が溜まらないようにコーキングしておきます。

 

2022/05/09

トラックにカーナビを付けようと思います。

乗用車と違って、カーナビを取り付ける前提にはなっていないため、様々なところから配線を引っ張ってこないといけません。

配線がわからないので、ヤフオクで配線図集を落札。

 

カーナビの配線では電源・スピーカー以外に車速パルス信号・リバース信号・パーキングブレーキ信号が必要です。

車速パルスが一番重要な部分で、GPSの電波が入らない場合でも機能するために必要なものです。

ここがスマホとカーナビの大きな違いで、スマホのナビではGPSが受信できないトンネル等に入った途端、ナビが止まります。

カーナビは車速パルスなどの情報から、トンネルなど電波が届かない場所でもある程度は現在の位置を予測します。

そのため、スマホのナビではなく、カーナビを取り付けたいのです。

都内でも首都高トンネル等でスマホのナビは頼りにならないので。

 

トラックでは車速パルスはどのように利用されているかというと、タコグラフで使用されます。

タコグラフとは自動車の速度を記録する装置です。

トラックは仕事で荷物を運ぶ車ですから、このような計器を取り付けるためにコネクタが存在しています。

 

配線図を見てみましょう。

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スピードメーターセンサーから、タコグラフコネクタの20ピン、そしてコンビネーションメーター(運転席のメーター)につながっています。

車速パルスを得たい場合、その配線のどこかから分岐すれば良いのですが、分岐の配線が面倒です。

エレクトロタップは楽に配線できますが、後々接触不良などが出てくるので、使用しない方がいいです。

基本的に配線の分岐はスプライス端子を使用することになります。

その場合、配線も外せなくなってしまうので、タコグラフの20ピンコネクタをそのまま使用したいと思います。

現在では様々なメーカーが使用されていますが、古いアナログ式のタコグラフでは矢崎総業が独占状態でした。

そのためコネクタは矢崎総業の20ピンコネクタと言われるものなのですが、情報が非公開で見つけることが出来ませんでした。

コネクタハウジングをどれだけ探しても無く、中古でタコグラフを入手し、コネクタを取り外すぐらいしかないと思っていました。

 

ネット上を探していたところ、タコグラフの裏から電源を取るための延長ハーネスを販売しているところを発見しました。

これを改造して利用すれば車速パルスを取れると思い、購入しました。

DTH-06A です。ついでにリバース信号を取るために、 JP-SB1TK も購入しておきます。

コネクタハウジングだけ見つけられれば良いのですが、いくら探しても見つけられませんでした。

 

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延長部分を取り去り、車速パルスが出ている20ピンのみを残した改造です。

これで車速パルスを得ることが可能になります。

 

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残り、パーキングブレーキ信号ですが、PTO2のオプションコネクタから取れることがわかりました。

これはアクセルの裏あたりにあり、汎用的な250型の3極コネクタがあれば配線できそうです。

ハーネスを製作しておきます。

あとカーナビに必要なのは電源とスピーカーの配線だけです。

 

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もとから取り付けられているラジオのコネクタはトヨタ車で一般的に使用されている10ピンコネクタのようです。

ここに電源とスピーカーの配線が来ています。

しかし、これが通常のトヨタ車と違うのは、電源が24Vということです。

カーナビはほとんど12V車専用になっているのでそのまま接続すると壊れてしまいます。

そのため、延長ケーブルを使用して間にDC-DCコンバーターを割り込ませます。

24Vから12Vに変換する装置です。

 

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今回は日立AstemoアフターマーケットジャパンのHCNV-F10SCを使用しました。

延長ケーブルの間に割り込ませてハーネスを製作しておきます。

信号のレベル変換も備えているため、説明書の通り、イルミ信号・リバース信号・パーキングブレーキ信号を接続しておきます。

車速パルスはオープンコレクタになっているっぽい? そのままカーナビに接続して大丈夫のようです。

 

2022/05/12

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カーナビの動作確認をしています。間に必ずDC-DCコンバーターを入れます。

アルパイン製の7型ワイド カーナビ「7WNX2」とハイエース用取付キット「KTX-7W-HI-200-NR」です。

トヨタの接続コネクタで出しているので、トヨタ車向けの取り付けキットであれば何でもいいと思います。

なぜこのカーナビにしたかというと、Apple CarPlayが使用できるからです。

実は最初カーナビはトラックモード搭載のものを導入しようと考えていました。

DreamMaker製のナビであるとトラックモードが存在し、通れない道を避けて案内可能です。

しかし、車速パルス信号を入れられないのが個人的な不安事項です。

トラックに適したルートを案内されていても、トンネル等で急にナビが止まってしまうと心配になります。

 

なぜApple CarPlayの話が出たかというと、他にトラックモード搭載のナビはスマホアプリが存在します。

例として、ナビタイム - トラックカーナビがあります。

しかしこれらもスマホで動作するため、トンネル等でナビが停止する可能性が高いです。

そこで、Apple CarPlayです。

どうも調べる限り、Apple CarPlayでは車側の車速パルスをスマホ側に送っているようなのです。

 

つまり、Apple CarPlayでスマホのナビを使用すればトンネル等でもカーナビと同等の位置精度が出るということです。

トラックは乗用車と比べるととても大きいので、通れない道も存在します。

車体の大きさを配慮した案内というのは非常に重要です。

スマホを接続しない場合にもナビを使用したいので、Apple CarPlayに対応したカーナビというのが選定の上で非常に重要でした。

調べた限りは、アルパイン製一択になるとは思います・・・。

 

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荷室を備えたトラックの場合、ルームミラーの意味がありません。壁しか見えないので。

そのため、バックカメラのモニターを取り付けます。

ルームミラーを「ハイマウント式モニタースタンド HMKIT01」に取り替え、AHDバックカメラモニターを取り付けます。

トラックではClarion製のバックカメラを使用していることが多いのです。

しかし高価なのでAmazonで適当に探した中国製のAHDバックカメラセットを使用しています。

モニターの上に付いているのはGX-109バックセンサーユニットです。

後ほどバックセンサーの取り付けも行います。

 

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バックカメラはナンバープレートの上に取り付けしました。

運転席までの配線は後ほど通します。

 

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椅子の下、汚っ!!!

徹底的に掃除します。

 

2022/05/13

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口金はBA9sっぽい。

ルームランプをLEDに交換。

 

2022/05/16