バルブレスパルスジェットエンジン製作記(1号機)
皆さんはパルスジェットエンジンを言うものをご存知でしょうか?
これは一定間隔でパルス音を出しながら燃焼し、推力を得るエンジンです。
音は非常にうるさいですが、構造がとても単純なため頑張れば作れます。
ということで、その中でも一番単純な構造の「バルブレスパルスジェットエンジン」を製作します。
これからは一家に一台、ジェットエンジン自作の時代です(笑。
2007年02月03日
掲示板でPOKA氏からいろいろアドバイスもらいました。
ガスバーナーを改造して燃料として使おうと思っていたのですが、流量がハンパないらしいです。
よって、LPガスボンベが必要になるとのこと。
とりあえず、ホームセンターで安売りしていた8000円ほどの溶接機買って来ました。
試しに適当な板を溶接してみるとムズイムズイ。
100V溶接機ですからね・・・
2007年02月10日
高校受験3日前ですがw
エンジン本体を作るときには単管(足場パイプ)を使うといいとアドバイスいただきました。
というのも規格化されているため、安い上に入手が容易だそうです。
ホームセンター見てこよう。
ここで、バルブレスパルスジェットエンジンの動作原理解説。
最初に燃料を噴射。そして点火プラグでスパークさせます。
送風機で空気を送り込むと、燃料が一気に燃焼します。
燃焼後、エンジン内の気圧が変化し、周囲の空気が吸い込まれます。
これで燃料と空気が混合され、中に残った熱い空気で点火します。
以上の燃焼プロセスの繰り返しから独特のパルス音が生まれます。
2007年02月11日
8kgのLPガスボンベを買いました!
あと、圧力調整器と点火プラグ。それに消火器と単管(足場パイプ)も。
ガスボンベは8000円でした。ガスは入っていないのでガス屋に持っていかなきゃ。
消火器の直径は12cm。4000円ぐらいでした。
なぜ消火器があるかというと、エンジンの燃焼室にするためです(笑。
この太さの金属製パイプを入手するのは容易ではないので、消火器のガワを使います。
足場パイプは直径48mmで1m/400円でした。安い安い。
点火プラグのネジは独自規格のようで普通のネジよりもピッチが狭いです。
一応、合いそうなタップ(M10/1.0mm)買ってきたんで色々試してみます。
2007年02月12日
設計図書いてみた。
海外サイト参考にして、足場パイプ(48mm)仕様に換算してみました。
燃焼室は今回入手した消火器(φ120mm)じゃ小さいかもしれない。
まあ、なんとかなるでしょう。試すのみ!
2007年02月14日
消火器加工。
手元にあまっていた剥離剤を使って塗料をはがしていきます。
で、ディスクグラインダーで整えました。
土台は切り取り、上部のネジ山も削り取ってあります。
どうせ焼けてしまうので削らなくてもいいのですが(笑。
本体についてた突起物(フックとか)は削り取って処理してあります。
2007年02月17日
結構進みました。
写真にある3つのユニットを溶接すれば一通り完成になります。
あとは燃焼室へ点火プラグ、燃料ノズルを取り付けるだけで試運転が出来る状態となるでしょう。
180度のカーブを出すのに直線パイプを3つ切り出して曲げました。
切り口はすべて22.5度になっています。接合部分では22.5*2=45度となります。
接合部分は全部で4ヵ所あるため45*4=180度。これで180度カーブが出せることになります。
2007年02月18日
とりあえず適当に完成です。
点火プラグに関してはNGKのC7HAというプラグがネジ径10M,ピッチ1.0のタップにピッタリあいました。
9.0mmドリルで穴を開けた後にタップでネジを切り、プラグを差し込みます。
燃料ノズルはまだ取り付けずに、金属パイプを差し込んで仮止めしてあります。
これで燃焼実験をしてみようと思います。
ガスのバルブを少し開けて(半回転ぐらい)内部をガスでいっぱいにします。
すると外にガスが出てくるのでそこに火をつけます。(今回は点火プラグを使いません)
中がガスで満たされているため、外に出て空気と混ざったときに燃えることが出来るようになるわけです。
この状態からブロワーで空気を送り込みます。
すると、内部に満たされているガスと空気が混ざり、一気に燃焼します。
この後に結構な爆音。 警察でも来るんじゃないか(笑。
2007年02月24日
燃料ノズルを適当に作ってみた。
これM12のボルトです。グラインダーで短く切った後にボール盤で穴あけ。
で、φ13.0mmのところに金属パイプ(スチール:φ13.0mm)が刺さります。
そしてもう一方へガスホースを繋げます。ホースの内径は[φ10.0mm~11.0mm]ほどなんで頑張ればいけます(笑
本体にはナットを溶接したので自由に取り外し可能です。
ちなみにガス代は8kgボンベで1800円でした。
2007年03月3日
ノズル部分をパイプと溶接して燃料ノズル作ってみた。
ガスが漏れないように丁寧に溶接しました。
本体にはネジで取り付けられますが、溶接時の熱で変形したためかスパナを使わないと回せません(笑。
実際にパルスジェットエンジンでテストしてみました。
数mもの炎が!!
これはこれで火炎放射器みたいで面白いのだが、連続で動いてくれない。
点火プラグで点火させようにも何回かしか点火しない。
うまくガスと空気が混ざってないのか?とりあえず近いうちにノズルを改良してみます。
2007年03月6日
掲示板でPOKA氏にアドバイスいただきました。
どうもガスの消費が激しいため、圧力調整器(レギュレーター)が必要ないそうで。
直接つなげようにもボンベには逆ネジが切られていて繋げられません。
で、分解します。
分解してみたところ簡単な構造のようです。
ガス圧が上がると内部のゴムで出来ている膜のようなもの(写真:左)が膨らみます。
それに連動して白い部品(写真:右)が押され、ガスの流れを止めようとします。
この働きによってガス圧が一定に保たれる模様。
この白い部品をペンチで引っこ抜けば、機能しないということですね(笑
で、ノズルも作り直しです。
[φ3.5mm]の部分を[φ1.5mm]に変更です。
これでガスがうまく流れないようであれば、少しずつ広げていこうかと。
とにかく実験しながら最適なノズル構造を探ってみます。
2007年03月7日
改良したノズルと圧力調整器でこんな感じになりました!
保炎はできていませんが、青白い大きな炎が出ます。
2007年03月22日
空気が足りてないと思ったため、パイプを短く切りました。
また、燃料ノズル作り直し。
直径φ6.0mm,内径φ5.0mmのステンレスパイプを使用。
これにより燃焼室の中心で、噴射できるよう製作しました。
テストしたところ、前回よりかは激しく燃焼しやすくなりました。
前回よりも凄まじい爆音です。連続燃焼はまだまだですが。
推力もあるためか台が微妙に動きますw
2007年03月23日
ちょっと改良。で、立てて設置してみた。結構いいかんじ。
もうすこしで始動出来そうで出来ない状況です。
結構な量のガスを消費するのか、ボンベにも霜が付きます。
台が焦げました(笑
一度バンッという音とともに噴射。そのあとボフボフと言うんです。
燃焼室内に空気を送ると火が残ったままになります。
このとき、空気を送らないと燃焼室に残った火も消えてしまいます・・・
連続して燃焼しないということはガスの流れが弱く、2度目以降の燃焼が弱くなってしまうからでしょうか?
2007年05月23日
単管をまた短く切ったりしていたら、パルス燃焼後に送風しなくとも燃焼室に火が残る状態に。
そのまま置いておくと、燃焼室で火がくすぶっているので、消火器内部の塗料が焼けて煙が出てきます(笑。
連続で動作させていたら激しく高温なためか単管が白く変色してきました。
表面のメッキが焼けているのでしょう。
んー、あと一歩という感じですね。
まだ連続燃焼には行かないです。
2007年06月03日
燃料ノズル折りましたw
エンジンが熱くなっているときにスパナで回しちゃいました・・・
金属膨張してるとき無理やり回すと、ネジ山が潰れてしまうのですね。
気づいたときすでに遅し。取れないかと頑張ってたらボルトが折れましたorz
ジョイントも表面がはがれてきて、単管も白く変色してます。光沢が無い。
で、どうしようもないので燃料ノズル部を塞ぎました
位置を変えようとも思ってたところなので丁度いいかなー。
2007年07月08日
燃料パイプを取り付けるためのナットを溶接。
位置決めたら仮止めして、その後全体を溶接していきます
試運転いきます!
ボボボッ・・・・・ボボッ
あれ?いけるんじゃね?w
で、続けること10分。
試運転成功です!
動画はこちら!
いやー、それにしても凄い熱です。接していない台が焦げてきましたw
ガスボンベも霜が付いています。
アドバイスいただいたPOKA氏、メールにて応援していただいた出口氏。
以上をはじめとした皆様方、応援ありがとうございました。
次は、更なるパワーアップのための改良ですね。
2007年07月16日
ガスがなくなったので、また新しく入れてきました。
で、燃料ノズルをちょっと改良。最初に作ったノズルの径を4mmに広げました。
単管3本で簡単に土台を組む。
最終的には、このようになりました。
何、この色(笑。
動画です!
途中、オートフォーカスずれてるのは仕様です。
もう、なんかヤバイです。
次は液体燃料かなー?
2016年12月22日
ネオンサイントランスで着火を試しました。
トランスの高電圧出力をスパークプラグに接続します。
スライダックにて適当な電圧を出力します。
スパークを出し、ガスも出しっぱなしにして、ブロワーで送風します。
条件が整うと内部で着火し、自立運転します。
出展